ガン治療後の患児や患児の両親に、医師による支援団体の紹介が必要
(原文要約) Use of health-related and cancer-specific support groups among adult cancer survivors. 2007年6月15日
(日本語要約) がんナビ
がんサバイバーのサポート活動参加には医師の協力が必要 2007年05月16日
がんサバイバーの4人のうち1人は診断後に支援団体に参加している一方、支援団体の活用はがんの種類によって大幅に異なり、また医師からこういったサポートプログラムを紹介されている患者は少ない
米国Loma Linda大学のJason Owen氏らがまとめた、9187人を対象とした調査では、がんではない慢性疾患患者の場合、支援団体に参加する患者は7人に1人(14%)で、がん患者の場合は4人に1人(23%)と高いことが明らかとなった。また、がん患者のうち、がん専門のサポートグループに参加している患者は11%だったという。一方、医師は患者の支援団体への参加の支援に消極的で、10人に1人しか医師の推薦を受けていないことも明らかとなった。
アメリカの、それも大人のガンですら、がんサバイバー(ガン治療を終了した人)に、医師からの支援団体の紹介が少ないということが明らかになっています。 日本においても、医師によるこのようなサポートは少ないと考えられます。 しかし、医師から支援団体の推薦を受けることができれば、これほど心強いことはないと思います。
これは大人のガンの、それもがんサバイバーの話ですが、小児ガンについては、病気発覚後からの両親の状況にもあてはめることができます。 精神的なケアは、患児本人にも必要ですが、患児の年齢が低い場合は、患児の両親への精神的なケアが先ず必要となってきます。
私自身、娘のガンが分かった時、医師からこのような話が聞けることを期待しましたが、聞けることはありませんでした。 院内の掲示板を1つ1つ見て周り、情報を得ることはできないものかと探し回った時期がありました。
医師に直接聞くということをしなかった理由は、なんとなく聞きにくい、聞いてはいけないような気がしていたからです。 病気が分かった段階では、医師とは全く面識もなく、信頼できるのか否かもわからない状態なので、下手な質問をして、今後の人間関係が悪くなることを無意識のうちに恐れていたのかもしれません。 このような不安感を拭い去るためにも、医師から直接支援団体の推薦を受けることは有効と考えられます。
さらに、小児ガンであれば、病気が発覚するとすぐに治療を開始する場合が多く、それも母子入院となるケースが多いため、親が情報収集する手段が限られてきます。 すべてのことを医師に相談できる状況が最もよいことですが、医師には聞きにくいこと、医師に聞く必要はなくても知りたいこと、同じ状況に置かれた経験のあるものにしか分からない気持ちなどを、どこでいても知ることができるようにするために、医師が支援団体の推薦をすることが大切と考えられます。 医師以外で、よい相談相手を早い時期から持つことは、患児や患児の両親にとって、非常によい精神的なケアになると考えられます。
そのためにも、先ずは医師自身が、地域の支援団体や、国内の支援団体の情報を手に入れる努力をすることが重要です。 患児サイドも、よい支援団体に参加している場合は、医師にその団体の存在を伝え、新たに病気が見つかった患児や患児の両親への推薦を依頼することも有効と考えられます。 医師の努力も必要ですが、患児サイドからの働きかけも大切ではないのでしょうか。
医師からの推薦が得られなかった場合は、自分自身で支援団体の情報を手に入れる必要があります。 最近では、インターネットが発達したおかげで、パソコンや携帯電話を用いた情報収集が可能になっています。
小児ガンに対する支援団体としては、日本国内では、(財)がんの子供を守る会 が最も規模の大きい支援団体となっています。 こちらでは、小児ガン専門のソーシャルワーカーによる電話相談やセカンドオピニオン先の病院や医師の紹介を受けることができます。 先ずは電話で連絡を取り、情報を得ることが大切です。
月曜日から金曜日 10時から16時
相 談 専 用 電 話 03-5825-6312
小児ガンサバイバーについては、フォローアップ外来などで 小児ガン経験者の会Fellow Tomorrow(がんの子供を守る会内)の紹介を受けるケースが増えているようです。 医師や親ではなく、同じ経験をした者同士でしか分かり合えないことを話し合う、よい機会となるでしょう。 医師からの紹介がない場合は、お子さんがある程度成長した段階で、こちらの団体を紹介するとよいでしょう。
このような支援団体に参加することで、患児自身や患児の両親が早いうちから精神的ケアを受けることが、患児の今後の人生にとっても重要なことです。
| 固定リンク
「小児ガン全般」カテゴリの記事
- 小児ガンの治療によって受ける骨への影響を、小さくするためには(2007.08.22)
- ガン治療後の患児や患児の両親に、医師による支援団体の紹介が必要(2007.08.22)
「治療後の生活」カテゴリの記事
- 小児ガンの治療によって受ける骨への影響を、小さくするためには(2007.08.22)
- ガン治療後の患児や患児の両親に、医師による支援団体の紹介が必要(2007.08.22)
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/449305/7566124
この記事へのトラックバック一覧です: ガン治療後の患児や患児の両親に、医師による支援団体の紹介が必要:
コメント