カテゴリー「白血病」の2件の記事

2007年8月17日 (金)

アメリカで小児ガン患児のための神経認知問題に対するガイドラインが設定

(原文) 米国国立癌研究所(NCI)発行、キャンサーブレティンの2007年8月7日号

Cancer Research Highlights

(日本語訳) 海外癌医療情報リファレンス 米国国立癌研究所(NCI)のオンライン誌日本語版 2007年8月12日

小児癌サバイバーの神経認知問題に対するガイドライン

小児腫瘍グループ(COG: Children’s Oncology Group)の作業部会は最近、長期的で、リスクに基づいた、暴露に応じたガイドラインを出版した。

最大のリスクは、脳腫瘍と最も一般的な小児癌である急性リンパ性白血病の患児サバイバーである。

これらの提言は、COG Long-Term Follow-Up Guidelines Task Force on Neurocognitive/Behavioral Complications After Childhood Cancerから出された。これらはArchives of Pediatrics and Adolescent Medicine誌8月号に掲載されている。このガイドラインは、全ての長期フォローアップガイドラインを含んでいるCOGの基本資料でも見ることができる。

小児脳腫瘍は、手術や脳への放射線照射に加え、メトトレキセートなどの抗がん剤の髄注を行う場合があります。 また、小児白血病も、脊椎および脳転移が起こりやすいことから、予防的な脳への放射線照射やメトトレキセートなどの抗がん剤の髄駅注を行う場合があります。 これらは、脳に何らかの影響を与える可能性があります。

これらによる影響は、いわゆる晩期障害として、治療後数年から数十年経過することで現れてくることで知られています。 しかし、いつ、どのような形で現れてくるかはわかっていません。

そのため、患児や家族に対する長期的なフォローアップが必要とされています。

今回、アメリカで発表されたガイドラインは、治療後の患児に必要な検査、必要な介入(介護やリハビリなど)に関する提言となっています。 日本語訳はありませんが、晩期障害に不安を持つ方の参考になるのではないでしょうか。 患児の主治医に、このガイドラインに目を通してもらうこともよいかもしれません。

(原文) Guidelines for Identification of, Advocacy for, and Intervention in Neurocognitive Problems in Survivors of Childhood Cancer

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2007年8月16日 (木)

小児急性リンパ性白血病が完治した患児における、長期的な2次ガンリスク

エビデンスレベル B(0) 

研究デザイン:ケースコントロール研究

(原文のアブストラクト) Journal of the American Medical Association(JAMA)の2007年3月21日号、1207-1215ページ

Cumulative incidence of secondary neoplasms as a first event after childhood acute lymphoblastic leukemia.

(日本語要約) がんナビ 2007年03月23日

小児急性リンパ性白血病、長期間の2次がんリスクが明らかに

この研究は、St. Jude Children’s Research Hospitalの研究グループが行ったもの。

今回、研究グループは、1962年から1998年の間に、St. Jude Children’s Research Hospitalにおいて小児ALLの治療を受け、完全寛解に達した2169人を対象に、15年以上の長期間の追跡調査を行った。中間追跡調査期間は18.7年(期間は2.4年~41.3年)。

長期に渡り2次がんの発生リスクが残ることが明らかになった。

ただし、2次がんとして生じるがんは、悪性度が低いものが多く、定期的にがん検診を行うことで対応できそうだ。

ALLの治療を受けてから15年以上経過した子供の2次ガンリスクに関する研究は、そう多くありません。 この研究では、ALLの治療を受けた患児の2次ガンの罹患率は、一般のがん罹患率の13.5倍とあります。 これは非常に高い確率です。 せめてもの救いは、生じる2次ガンの悪性度が低いということです。 しかし、一度厳しい治療を乗り越えた我が子に、再びあの辛さを体験させるということは、本人だけでなく、家族としては耐え難いものがあります。

定期的な検診を受けることも大切ですが、これに加えて、ガンの発生に関わる変異原を取り込まない生活を送ることも大切と考えられます。 

変異原として最も大きな影響を与えると言われているものは、タバコの煙です。 患児本人の喫煙はもちろん、同居の家族が吸うタバコの煙も、喫煙と同様の効果を持つことがわかっています。 患児の年齢が低い間は、同居の親族が禁煙をすることが最も大切なことです。 そして患児には、タバコを吸わないことの大切さを十分に理解させ、決して喫煙させないことが大切です。

タバコの煙の他には、

 ・ ソーセージやベーコンなどの加工肉(亜硝酸塩を含むもの)

 ・ 焦げた肉や魚

 ・ 古くなった食品

 ・ 酸化した油(古い天ぷら油や開封後かなり経った油)

なども、ガンの原因となると言われています。 詳しくは、国立がんセンター 喫煙とがん食生活とがんを参考にしてください。 ALL治療後の2次ガン因子に関する研究はまだ行われていません。 しかし、何よりも先ず、ここに挙げられているものを避けることが大切と考えられます。

* ソーセージやベーコンなどを子供が好んで食べる場合は、亜硝酸塩の入っていない、添加物の少ないものを食べさせるようにしましょう。 

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