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2007年8月17日 (金)

中程度リスクの神経芽細胞腫の治療期間が短縮可能に

研究デザイン:第3相臨床試験

(要約リストと原文) Less-Intense Chemo Effective in Children with Intermediate-Risk Neuroblastoma 2007年6月13日

(日本語訳) 海外癌医療情報リファレンス NCI臨床試験結果

強度の低い化学療法が中程度のリスクの小児神経芽細胞腫に有効 2007年6月13日

中程度の再発リスクのある神経芽細胞腫を持ち、より強度の低い化学療法を受けている乳児および小児患者は、過去の臨床試験結果の、より強度が高く毒性の強い治療を受けた患者と比較すると、3年全生存率は同等でした。

(方法) 1997年3月から2005年5月の間、この一群のみの第3相臨床試験(以下、A3961とする)では、オーストラリア、ニュージーランド、北米の病院から、中程度の再発リスクの神経芽細胞腫を持つ該当患者を467名登録しました。

この試験は、対照として過去の患者群での結果を用いています。 つまり、Children’s Cancer Groupによって行われた、1989年から1996年の間、より強度の高い化学療法薬剤を投与された、A3961とよく似た構成の神経芽細胞腫の患者群(以下、CCG3881)での試験結果と比較しました。

神経芽細胞腫は、16歳以下の子供で4番目に多く発症する小児ガンです。 副腎や頸部、胸部、脊椎などの、未成熟な神経細胞で発生し、患者の年齢や転移の度合い、腫瘍にみられる遺伝子変異などに応じて、神経芽細胞腫の治療後の再発リスクは低・中・高に分類されます。

日本でも、数年前までは、生後7ヶ月の赤ちゃんに対して、おしっこによるスクリーニングが行われていました。 ところが最近では、病気が見つかっても自然消滅するような再発リスクの低いケースが多いことがわかってきたことから、スクリーニングは行われなくなりました。 

上の息子の時は、まだスクリーニングが行われていて、時期が来ると家におしっこをしみこませるためのろ紙のようなものが送られてきました。 オムツをした赤ちゃんのおしっこなんて、一体どうやって採ればいいの?と、途方にくれたのを覚えています。

スクリーニングも終了となり、発症率の割りに悪性度が高くないとはいうものの、神経芽細胞腫で命を落とすお子さんも多いです。 そのため、再発リスクの高い子供に対する化学療法の工夫が必要とされていました。

今回、オーストラリア、ニュージーランド、北米(アメリカとカナダ)で行われた臨床試験では、再発リスクが中程度の神経芽細胞腫をもつ患児に対して、『短期&強度の低い化学療法が、現行の強い薬剤での治療と同じくらい再発を防ぎ、また生存率を上昇させることが可能かどうか』について試験が行われました。

その結果、治療期間及び、治療を行った時間が大幅に短縮できることが明らかになっています。 しかし、今回行われた治療による晩期障害(長期的な毒性)については、明らかになっていません。

長い目で見てどちらがいいかは、現在の段階ではわからないということですが、治療期間の大幅な短縮は、患児や患児の家族にとっては心身の負担を減らす大きな前進となると考えられます。

治療による治癒率の上昇や延命期間の延長、そして晩期障害の軽減も重要なことですが、多感で成長著しい小さな子供が病院に押し込められ、苦痛を感じる時間が少しでも短くなることは、とても大きな意義を持つと考えられます。 日本でもこの治療法の臨床試験が行われることが期待されています。

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